裁判員制度について | 改正担保・民事執行法・・執行妨害排除 | 「刑法改正―危険運転致死傷罪」
電子消費者契約・承諾通知 | 会社更生法と民事再生法 | 消費者契約法

裁判員制度について

裁判員制度が、平成21年5月から始まりました。
この裁判員制度。 裁判に民意を反映させようとするもので、理念としては誠にすばらしいものです。
日本の国家機構は、三権分立制度が取られています。そのうち、選挙により民意を反映した国会(立法)や内閣(行政)。
これに対し、裁判(司法)は、法律の専門家である裁判官により、独占されていました。

その意味では、従来の裁判制度は、民意を反映しない誠に危険な国家システムだったのかもしれません。
しかし、法治国家のもとで、犯罪者をただすのも人間であり、社会です。
裁判も、社会の常識を踏まえた判断が必要だと思います。
大多数の国民が納得する判決が求められています。裁判員制度に期待しています。

ページの先頭へ戻る


改正担保・民事執行法・・執行妨害排除

 改正担保・民事執行法が、2004年4月1日から施行されました。
 その改正の一つに、不法占拠者が誰かを特定しなくとも、強制執行により、家屋明渡しを求めることが可能となったことがあります。
最近、不動産取引を手がけたことのない素人さんが、安くマイホームを手に入れるため、裁判所で競売物件をあさる姿が目に付きます。競売手続が広く一般に理解されるに至ったことは大変好ましいことです。
 しかしながら、元来、不動産の競売手続というものは、その所有者である債務者が経済的に破綻し、住宅ローンも支払えなくなっていたという冷酷な事実が前提となっています。 
 通常、住宅ローンも支払えない債務者は、金融機関だけの債務にとどまらず、サラ金や高利業者からも借入を起こしている場合が多いのです。特に高利業者の中にはヤクザまがいの取立をして債務者を家から追い出し、そのまま占拠してしまうケースも見られます。彼らの不法占拠の意図は、当然のことながら執行妨害です。占有者の負担がついた物件は、裁判所でも安く評価されるので、自分たちで廉価に競落しようと考える訳です。たとえ不法占拠者であっても、警察の力で追い出すわけには行きません。引渡命令など、裁判所の力を借りて強制執行手続の中で明渡し執行をする必要があります。
 それも、現に占有している者が、競売手続の最初から最後まで同じ人物であれば、それも余り問題はないでしょう。但し、敵はそんなに甘くはありません。不法占有人物をくるくる変えて、誰が占有しているのかをわからなくする手法が、従前、多く見られました。今までの法律では、占有者を特定できない場合、強制執行手続に多大の犠牲を強いられたものです。
 今回の改正では、先に特定の占有者を相手に占有移転禁止の仮処分命令をもらっておけば、その後、誰が占有していたとしても、現実の不法占有者を追い出すことができることになったのです。まさに、正義の法改正といえます。
ページの先頭へ戻る


「刑法改正―危険運転致死傷罪」

 従来,自動車の運転による業務上過失致死傷事案については,業務上過失致死罪(旧刑法211条前段)として,5年以下の懲役若しくは禁錮又は50万円以下の罰金という法定刑を以て対応されてきました。しかし,近時,酒酔い運転や著しい高速度運転等の悪質かつ危険な運転による死傷事故が後を絶たないことや,被害者・遺族への処罰感情への配慮の必要性から,平成13年11月28日,第53回国会において,刑法の一部を改正する法律が成立が成立し,「危険運転致死傷罪」が新設されました(改正刑法208条の2)。
 すなわち,@アルコール又は薬物の影響により正常な運転が困難な状態で四輪以上の自動車を走行させるか(1項前段),あるいは,Aその進行を制御することが困難な高速度で,又はその進行を制御する技能を有しないで四輪以上の自動車を走行させることにより(1項後段),人を負傷させた場合には10年以下の懲役が科され,人を死亡させた場合には1年以下の懲役が科されることになりました。

 また,@人又は車の進行を妨害する目的で,走行中の自動車の直前に進入し,その他通行中の人又は車に著しく接近するか(2項前段),あるいは,A赤色信号又はこれに相当する信号を殊更に無視することにより(2項後段),重大な交通の危険を生じさせる速度で四輪以上の自動車を運転し,よって人を死傷させた場合にも,上記の刑罰が科せられることになりました。

 自動車は大変便利な道具ですが,使用方法を一歩誤ると取り返しのつかない事故を生じさせる道具に成りかねないということを,改めて認識する必要がありそうです。

 他方,今回の刑法改正により,「自動車を運転していて前項前段の罪(業務上過失致死傷罪)を犯した者は,傷害が軽いときは,情状により,その刑を免除することができる」という規定が新設されました(改正刑法211条2項)。明らかに軽微な事案についてまで処罰することは刑罰の感銘力維持の点から好ましくないという刑事政策的要請によるものです。

ページの先頭へ戻る


「電子消費者契約及び電子承諾通知に関する民法の特例に関する法律」

インターネットショッピングをする一般消費者を保護するための法律です。
平成13年6月29日公布されました。

<この法律の概要>
(1)電子消費者契約における錯誤無効の特例をもうける。
(2)電子契約については到達主義を採用する。
 
(1)について
 インターネットショッピングでは、例えば購入する数量を間違って入力してしまったり、欲しい商品とは違う商品の購入を申し込んでしまったり、という操作ミスが度々生じます。その場合,購入の申し込みをした人は民法95条の錯誤無効を主張することになりますが,同条で無効を主張した場合、申し込み者側に重大な過失があれば、但書により無効を主張することができなくなってしまいます。しかし、上記法律3条により、インターネット上で商品を購入するにあたり、その事業者が購入を申し込んだ者の意思について確認を求める措置を講じていない場合には,購入の申し込みをした者に重大な過失があっても錯誤による意思表示の無効を主張することができることになりました。

(2)について
 インターネットショッピングでは,販売者と購入者が異なる場所に所在しているので,隔地者間取引ということになり,民法526条1項によれば,契約が成立するのは相手方が承諾の通知を発したときになります。しかし,インターネット上の売買等においては,互いの意思を短時間で伝達しあえるので,隔地者間についての上記例外ではなく原則に戻って到達主義を適用することとしたのです(上記法律4条)。

ページの先頭へ戻る


「会社更生法と民事再生法」

 大手スーパー・マイカルの経営破綻により、同社の再建方法として、民事再生法と会社更生法の選択をめぐり、社内で大いに議論されていたことがマスコミで報じられました。一体どうちがうのでしょうか。
 会社更生手続きは、一般的に、多くの債権者が予想される大企業を想定した再建手続きで、手続きも厳格で、再建に要する時間も費用もかかります。銀行が抵当権をつけている営業店舗などの担保物件も再生計画の中でしか処分できません。また、株式会社だけが対象となります。再建に向かって、旧経営陣はすべて退陣し、弁護士、公認会計士、支援先の経営者などが更生管財人の手によって再建手続きを進められます。
 一方、民事再生手続きの場合は、株式会社に限らず、有限会社、医療法人、さらには債務超過に陥った個人まで利用できます。「京樽」は、会社更生手続き、「靴のマルトミ」は民事再生手続きを選択しました。
 利用範囲が広く、融通性の効くのは民事再生手続きかもしれません。

ページの先頭へ戻る


「消費者契約法」

インターネットショッピングをする一般消費者を保護するための法律です。
平成13年6月29日公布されました。

<この法律の概要>
(1)電子消費者契約における錯誤無効の特例をもうける。
(2)電子契約については到達主義を採用する。
 
(1)について
 インターネットショッピングでは、例えば購入する数量を間違って入力してしまったり、欲しい商品とは違う商品の購入を申し込んでしまったり、という操作ミスが度々生じます。その場合,購入の申し込みをした人は民法95条の錯誤無効を主張することになりますが,同条で無効を主張した場合、申し込み者側に重大な過失があれば、但書により無効を主張することができなくなってしまいます。しかし、上記法律3条により、インターネット上で商品を購入するにあたり、その事業者が購入を申し込んだ者の意思について確認を求める措置を講じていない場合には,購入の申し込みをした者に重大な過失があっても錯誤による意思表示の無効を主張することができることになりました。

(2)について
 インターネットショッピングでは,販売者と購入者が異なる場所に所在しているので,隔地者間取引ということになり,民法526条1項によれば,契約が成立するのは相手方が承諾の通知を発したときになります。しかし,インターネット上の売買等においては,互いの意思を短時間で伝達しあえるので,隔地者間についての上記例外ではなく原則に戻って到達主義を適用することとしたのです(上記法律4条)。

ページの先頭へ戻る